2019年8月16日金曜日

秋葉原MOGRA10周年を迎えるにあたり #mogra

自分がいつも遊びに行く秋葉原mograという大好きなクラブが今月10周年を迎えるにあたり、思い出を記録しておこうと実に3年振りのブログを書きます。3年振りに書くのに、今回のブログは個人的な思い入れと感情的な内容になると最初に断言します。(ついでに今酒を飲みながらmograで執筆している)
秋葉原に存在する"mogra"というクラブによく遊びに来る方も、名前は知ってるという方もいれば、全然知らないという方も多いと思うので多少の説明をすると、2009年8月にオープンした秋葉原初の本格的クラブハウスがmograで、さらに言えば当時としては珍しかったアニソンを多く扱うクラブである。

今でこそアニソンクラブというのは東京のみならず多く存在しているが、2009年時点ではアニソンをメインとして運営するクラブというのは本当に珍しかったという記憶がある。mograの立ち上げにおいて大きな前身として『DENPA!!!』というイベントは切っても切り離せないだろう。当時「ANIME×FASHION×NOISY ELECTRO」をコンセプトに800人以上の動員を誇っていたモンスターイベントだ。名前を聞いたことがある人の中には、アニソンやニコニコ動画カルチャーを電子音楽と合わせたイベントと認識している人もいるかもしれないが、元来はノイズミュージック、ブレイクコア、ハードコアテクノといった電子音楽をベースにし、アニソンやニコニコ動画などのカルチャーもニュートラルに混入し爆発したイベントという説明が適切だろう。この伝説的なモンスターイベントでアニソンDJをしていたのが、現mogra店長であるD-YAMAとオープン当初副店長であったDJシーザーだ。mograオープニングパーティの出演者を振り返っても『DENPA!!!』の影響は大きかったし、秋葉原という土地柄的にも多少オタクカルチャーベースに寄ったものの、カルチャーをニュートラルに取り込む『DENPA!!!』の姿勢はmograオープン以降もその成功に大きな影響を与えたと感じている。

自分はDENPAはその当時では名前は知っている程度であったのだが、mograとの所縁の始まりは自分が秋葉原に引越してきたことにある。2009年7月に引越してきた1ヶ月後に、鳴り物入りクラブmograも秋葉原にオープンした。「秋葉原にクラブができる」との噂を聞き、当時デビューしたてのももクロのマネージャーだった友人とオープニングパーティーに突撃したのを覚えている。

オープニングパーティーのmogra(音がめちゃくちゃ悪いのは許して)

オープニングパーティーでは超満員の客入りだったが、その翌週の週末にも遊びに行ったmograを見て絶句した。僕が今まで通っていたクラブとは運営形態が全く違い、フロアにテーブルと椅子を並べ照明も明るい状態で(当時は1Fラウンジが無く、地下メインフロアのみでの運営だった)、ステージ上にはリクエストボックスがありそこに書かれた曲をDJがかける、クラブというよりはDJバーに近い形態で運営していたのだ。客も少ない中でスタッフに話しかけて紹介された気弱そうな少年(当時21歳)が、mogra店長D-YAMAだった。フロアの様子と若年店長D-YAMAを見て『あ...このクラブ年内に潰れる』と本気で思ったのを今でも覚えている。運営陣にメインストリームのクラブを経験している人が皆無で、クラブ運営のノウハウが0だったことが当時のmograの致命的な欠点であった(のちにそれがプラスとなっていくのだが)
ひとまず仲良くなったmograに毎週のように遊びに行き、D-YAMAやkeiくんに「金土の夜は無理やりにでもクラブイベントをちゃんとやれ」とか「毎月のレギュラーパーティーを作れ」とか「お酒を飲みたくなる環境を作らないと経営が回らなくなる」とかいろんなことを話した。その流れで「まず毎月のレギュラーイベントを作ろう」と最初にできたのが、現在も続く老舗イベント「アニソンインデックス」だ。当時はシーザーさんが中心となり、本格アニソン原曲クラブイベントがレギュラーで生まれた。
アニソンレギュラーパーティーができた次に始まったのが、僕も参加しているクラブミュージックをメインとした「elemog」である。当時mograの常連でとにかくクラブミュージックでDJできる人をかき集めて始まったのだが、当たり前に全員初対面のため初回elemogオープン前に「初めまして...」と全員自己紹介をしてオープンし、お客は7人しかいない中で演者同士も会話が0だったのは今思い出すと笑える。
単にアニソンクラブではなく、クラブミュージックを準拠としてアニソンやアイドルやゲームといった様々なカルチャーを繋げていこうという考え方はこの頃から変わらずD-YAMAたちの根底にあったため、アニソンインデックスとelemogという対極のレギュラーが生まれたのだろう。ちなみにこの半年後には、アニソンとクラブミュージックの中間点として主にリミックス曲などを多く流す「アニソンマトリクス」という、こちらも今も続くレギュラーイベントが生まれた。

そんな状態で始まったmograだったが、ノウハウが無いとかDJがいないとかの環境がmogra独特の副作用を産み始めたのは2009年暮れあたりからだ。今では珍しくも無いアニソンDJだが、当時はアニソンのみをメインにするDJ(もしくはアニソンからDJを始める人)がほとんどいなかったため、ハウス、テクノ、トランス、ヒップホップなど他ジャンルのDJをやっていた人たちが「アニソンメインのクラブが秋葉原にあるらしいよ?アニソンでDJやってみるか」というアニソンDJへの流れが生まれた。たぶん当時のmograでアニソンDJの多くが、アニソンでは無いクラブのバックボーンを持ってアニソンDJをやっていた記憶がある。(自分もその一人だ)
また毎週水曜にDJブースレンタルデイというお金を払ってDJをするイベントも、今では馴染みのmogra DJたちが生まれたキッカケとなる。アニソンインデックスでもレギュラーをするDJぎゃらんやelemogのVJを務めるonomも、ブースレンタルでD-YAMAたちの目に止まりレギュラーイベントへとブッキングされる登竜門的な役割を果たした。圧倒的にDJもイベンターも少なかったことで、逆に「とりあえず面白そうな人は誰でも受け入れる」というフラットな環境が生まれた。
そんなこんなで通常のクラブではなかなか混じり合わない他ジャンルのDJたちが、「みんなアニメ・アニソンが好き」という共通項でmograに集まり始めたのが、今でも続くクラブ × アニソンというmograの源流を作っている。たぶんelemogレギュラーもそうだが、それぞれコミュニティやジャンルが少しずつ違う人たちが集結できたのは、アニメが繋げてくれたと思う。

また全員が主軸は違うコミュニティにあったことと、運営にクラブノウハウが無かったことが、これまでのクラブ潮流の流れを覆す波を作り出すこととなった。今はTwitchで、当時はUSTREAMでイベントの様子を全てネット配信していたことは、当時のクラブとしてはありえないことだったし、Twitterを使いまくるクラブというのも当時では珍しかった。(2009年にageHaとWOMBに「公式Twitterを早く作ったほうがいいです」と言ってできるまでに半年近く間があったのを覚えてる)
他にもイベント名が日本語のパーティーや、夏祭り・餅つきイベント・お花見・食べ物系イベントといったmograの風物詩イベントは、今ではどこもやっているような季節物イベントだが、当時では「ふざけたイベントだ」みたいな風潮があり、なかなか無かった。(今では信じられないかもしれないが、当時は本当にハロウィンくらいしか通常のクラブはやってなかった)
ノウハウが無いことが逆に良い効果となり「他のクラブだとやれないんだけど、とにかくふざけて面白いことやろうや」という流れがmograにでき、ネット配信を見て知った人も含めて、イベントをやるたびに雪だるま式に違うコミュニティからの仲間が増えていった。

この流れはUSTREAMからTwitch配信に切り替えたことにより海外にも派生していくのだが、Porter Robinsonや Rasmus Faberといった外タレがmograに出演したことも、この独自性が大きい。自分はクラブ全体が好きで、小箱などでは日本独自の音を届けるDJたちが当時も多く存在するのは知っていたが、メインストリームはやはり欧米のクラブシーンの流れを後追いする感は否めかったと思う。そのため海外でも存在しているようなクラブではなく、アニソンとクラブという特異点で運営したmograは海外からは日本独自の異質な存在に映り、現在のようにTwitch配信の人気や、海外客が多く来る要因になったのだろう。(今さらだがアニメだけでなくネットレーベルや、Vocaloid、アイドル、J-popなどメインストリームで扱われてこなかった多くのジャンルを内包したことも追記したい)

このように様々なコミュニティから今まで接点が無かったような人たちが、メインストリームではできなかったことを面白そうと多く集まったことが、今でもmograを形成していて10年を経たと強く感じている。10年という歳月で大きく変わったことは、クラブの流れがオールだけでなくデイイベントにも移行してきたことや、他ジャンルでのバックボーンを持たずにアニソンからDJを始める人が多くなったこと、Twitch or USTREAM配信を見ていた若い子たちや海外の人がmograに憧れ出演するようになったことなど多々ある。けれど、多様なコミュニティの中継点としてmograが存在していることは、10年前から変わっていない。

近年、他クラブの若い子と話すと「mograは身内感が強くて入りづらい。それなりの経歴が無いと認められない」みたいなことを聞くことが多々あったのだが、そんなの当たり前だ。10年という時間が流れていたら仲間内の結束は強く見えるし、常連さんの繋がりも濃くなっていくし、10年近くやってる人間が多いのだから事実として経歴があるように見える。
けれど、オープン当初から考えれば初対面の他コミュニティの人ばかりが集まってできているクラブがmograだ。それは今でも変わっていないし、これからも新しく多様なコミュニティと繋がり新しい波を作っていきたいという"想い"は、D-YAMAや常連組も含めみんなが根底に持っている。
というか「身内じゃないから受け入れない」なんて考えをしてる人間がmograにいるなら、俺も悲しいし『映画ポケモン ミュウツーの逆襲』でピカチュウがコピーピカチュウをビンタしてるように、俺もそいつを泣きながらビンタしてやる。
外側から見れば長いであろう10年という歳月だが、中の人にとっては長くも一瞬であり、これから交わる人であってもmograを好きなのであれば少しの期間で中の人になってしまうだろう。

これからも多くのコミュニティの特異点であり中継点であるmograを、運営も演者もお客さんも全員で「最高に楽しいみんなの居場所」に更新していきたい。そして10周年という一つの区切りである祝いが今月あるので、「いつものみんな」も「新しい仲間」も全員で最高のお祝いをして10年目以降のmograを迎えていきたい。
そんな想いにふけり、mograで酒飲みながら書いている3年振りのブログを終えたいと思う。同時に私事ですが、このBloggerでのブログ記事も今回を最後に終えたいと思います。今後もし何か書きたいことがあればnoteに移行するかも。
mogra10周年のイベント情報も下に載せるので、こんな感情的な駄文をここまで読んで興味が湧いた人はぜひ3日間のどこか遊びに行って欲しい。
そしてmogra10周年本当におめでとう。これからもよろしくね。今回のブログは以上、秋葉原MOGRA10周年を迎えるにあたり #mogra

MOGRA 10th ANNIVERSARY PARTY
Day1
Day2
Day3


2016年1月19日火曜日

ダイエットまとめ

先日モグコレというイベントで女装しないといけなくなり、182cm74.5kgもあったため12月1日〜1月17日の45日間で63kgまで減量したら、会う人会う人に減量方法聞かれるので自分がまた減量する機会があるときのためにも、やってたこと箇条書きまとめメモ。基本的にカロリー制限と軽い運動のみ。

■アプリ
これで全部メモってました。数百円の課金でコンビニ・チェーン系レストランのたいていのメニューがカロリー載ってて選ぶだけなので便利



■食事
・基本1日3色食べてのカロリーをトータル平均1200kcalに収める
・糖質制限のため炭水化物は抜く。パン・ラーメンとか絶対NG
・朝はリンゴ・キウイ・グレープフルーツのどれか1種類を一つのみ
・昼はだいたいどっちかのランチ食べてた。米は玄米で半分量。
こまきしょくどう 鎌倉不識庵
・他メインの食事はセブンイレブンか自炊。多かったのはおでん(大根・こんにゃく・昆布・卵・ちくわがメイン)、サラダ、湯豆腐、豆腐料理。肉は鶏肉メイン、牛タンも低カロリーなのでアリ。
・豆腐を凍らせて戻したものを焼いたり鍋にしたりが便利
・食事の取り方として吸収を減らすため必ず最初にサラダ(生野菜)を食べる。
・とにかくゆっくり食べる。
・ソーセージ、ハム、ベーコン等加工肉食品は食べない。
・カロリー制限で一番悩むのは便秘なので夜寝る1時間前にヨーグルトを食べる。ジャム・はちみつ等NG、糖分入ってないヨーグルト限定。(最近は明治プロビオヨーグルトR-1ドリンクタイプを飲んだほうが効率的だと気付いた)
・1Lの水にレモン3個を輪切りにしたレモン水を寝る前と起きた直後コップ1杯飲む。
・コーヒーはブラックなら1日1杯まで食後に可
・お酒は基本ウーロンハイまたはウイスキーロック。飲み過ぎない。

・カロリー制限を2週間くらい続けると、体がそのカロリーに慣れていきなり全く体重が落ちなくなるため、2週間目から週に1度2200kcalくらい食べる日を設けることで体が混乱してまた体重が落ち始めます。自分はヒレステーキとか食べてた。

■運動
基本的に女装なので筋力をつけないよう絞ったため、たいして運動してない。痩せるだけなら基本走るか歩くのみ。
・主に朝に週2回〜3回ランニングかウォーキング
・走ってる途中で歩いてもいいからスピードよりも1度に必ず40分以上は動き続けることを重視
・走ったあとはザバス飲む。ザバスを飲むとき水で割ること。牛乳は高カロリーなのと、朝食のフルーツの効果が薄れるのでNG。どうしても牛乳で割る場合はその日はフルーツを抜く。
・筋トレはスクワットがメイン。肩幅くらい足を広げて地面と足が平行になった状態を3秒キープするので1回として、1日に15回2セット。
・スクワットと一緒に体幹トレーニング プランクも(詳しくはググって)
・筋トレは必ず走る前にやる。
・フェイスラインはどんな走ってもたいして変わらないのでリンパマッサージを入浴中に3分くらい
・寝る前と起きたとき軽いストレッチ。自分は面倒くさかったので2分くらいしかやってなし。

実践した感覚としては、運動の苦労に比較して圧倒的にカロリー制限のほうが減量効果あった気がする。カロリー制限だけでもどんどん体重は落ちると思うけども、カロリー制限してもへたらない体作りやきれいな痩せ方をするために運動をしたほうが良いといった感想。
あと、僕のダイエット方法はなんの科学的根拠もないネットの情報で使えそうなやつを選んでやっただけなので、もし実践する方は自己責任でお願いします。
それにしてもダイエット方法ググってて思ったのは、たいていの食べ物は「ダイエット」ってワードがソートされるんだなってこと。「チョコ ダイエット」とか「アイスクリーム ダイエット」とかまで出てきて、なんの科学的根拠も無く「んなもん食って痩せるかボケ!」とか個人的には思いながら見てたんですが、人類は皆どんな状況下でも甘いモノを食べたいんだなとつくづく思った。
さらについでですが、そのモグコレというイベントでのDJセットなので良かったら聴いてください。
ということで数年振りに書いたブログが、今までで一番の駄文となった今回のブログは以上ダイエットまとめ

2014年10月1日水曜日

ULTRA JAPAN 2014を経験して感じた"プロデューサーショー"というパッケージ力

先日の9/27・9/28にお台場にて日本初開催がされた音楽フェス「ULTRA JAPAN 2014」にVJとして参加した。ULTRAはアメリカのマイアミで毎年3月に開催される「ULTRA MUSIC FESTIVAL(以下UMF)」という世界最大級のEDM系フェスで、現在はヨーロッパ、イビザ、ブラジル、チリ、南アフリカ、クロアチア、韓国と世界中で開催されているお祭りです。どんな感じかは昨日アップされたばかりの本国ムービーをどうぞ。


本国では6日間開催され、延べ30万人以上の人が世界中から集まるフェスらしく、LEDやら花火やらレーザーやら演出面での規模がとにかく大きい。今年、日本初開催だったUMFは2日間開催で延べ42000人が参加していたそうで、人数では本国より少ないものの演出やステージの規模感は本国に負けないものになっていたと思う。ここまで当たり前すぎることしか書いてないし、本国や日本でのイベント雰囲気はいろんなメディアやニュースがレポートをアップしてるので、詳しく知りたい人はそちらをググってください。

いろんなメディアが今回のUMFを記事にしていたけれど、内容的に「誰々が出てフロアを沸かせた」「様々なスタイルで着飾った観客」「何々の曲がかかった」「新人では異例の大抜擢の日本人ルーキー」とかばっかりな印象なので、今回はUMFを経験して「EDMにおける演出」という面で感じた凄さについて書きます。あと自分はメインステージに出演したkz・banvoxのVJとして参加していたので、内側から見ていたVJの演出面が多めのブログになると先に言っておく。
(VJシステムの解説箇所は灰色字にするので、興味ない方は読み飛ばしてください。興味ある人はググってください)

VJという点で、まず声を大にして言いたいのが、LEDディスプレイ演出でV Squared Labsが来日していたということ。メディアは全く触れず、Twitterでも3人くらいしか書いてなかったけど、これ本当にすごいんです。彼らは世界中のUMFのLED演出を手がけているプロダクションで、他の音楽フェスだとCoachellaやEDCも手がけている他、単体アーティストのツアー演出なども数多く手掛けていて、Skrillexのこれとか


The Skrillex Cell from Production Club on Vimeo.

2012年のエレクトラグライドに、マッピングセットで来日したAmon Tobinのこれとかやってた人たちです。米ローリングストーン誌による『EDM界で最も重要な人物50人』リストにも唯一VJとして入っていたりする。


Amon Tobin ISAM v2.0 from V Squared Labs Inc. on Vimeo.

彼らはUMFの統括として乗り込みVJがいないアーティストを全般的に受け持っていた。具体的に有名どころだとMARTIN GARRIX、FEDDE LE GRAND、W&Wとかの映像を担当。

ここまでブログ書いといて、今回のUMFがどういうステージになっていたかを僕が全く説明してないことに気が付いた、、、すみません、下の写真みたいなステージでした。

https://twitter.com/ultra/status/516239260144250880



ちょっと分かりづらいかもしれないけど、DJブースとその上に16:9気味なLEDディスプレイ、上手下手にもそれぞれLEDディスプレイ、その間を埋めるように柱上のLEDディスプレイが計36本、さらに中央上に配置されたUMFロゴもLEDディスプレイという仕様。これをマッピング的に配置して出力です。ニコファーレでやってるLEDシステムのクソデカイ版と考えてもらっていいです。

V Squared LabsのシステムはMacBook Pro1台でVDMX(音ライン入力して波形解析用)とResolume(VJ素材主に名前など)の併用と、Windowsノート1台でTouch Designerというシステムだった。最終のマッピングはTouch Designerで基本柱LEDなどはVDMXからの音信号をヴィジュアル化してそれぞれの柱に映像を映すほか、Resolumeからの映像とYoutubeLIVEで配信していた生カメ映像を、V-440にてミックスしてキャプチャしていたと思う。MIDIコンはAKAI APC40とAKAI MPK mini MK2を両方Windowsノートに繋いでた。

V Squared Labsが凄かったのはステージを一つの舞台装置として完璧に使いこなしていたこと。LEDなんて今やフェスでは当たり前のように使われ、クラブでも使用することは多いし、コンサート演出などもLEDが多いと思うが、国内を見る限り使用方法としては制作した映像を写すという概念が多いとすごく思う。要はプロジェクターでやることと変わらないことが多いのだ。
VJをやっていて常々思うのは、カッコいい映像や面白い映像を流すことがVJではないということ。音楽やステージを視覚的に引き立たせるために、映像を使って空間を作り上げることがVJの一番重要な役割だというのが僕の考え方だ。それを自分は今まで実践できていると勝手に思い込んでいたが、V Squared Labsによる自分の理想像のようなVJプレイを目にして、自分はまだ空間を作ることに徹しきれてないと思い知らされた気分だった。それくらいにV Squared LabsがVJしただけで、自分もVJをしていたステージがまるで別物に見えた。実際V Squared Labsが写していた映像を、プロジェクターで写したりPC上で見たら全くカッコ良くないと思うが、UMFのステージで写したときの一体感やカッコ良さが本当にすごい。国内だと自分が高校時代から尊敬しているGlamooveのNuman氏のバランス感覚に近いかも。

ちょっとだけどV Squared LabsがVJしてたとき


ここまでは「V Squared Labsすげえ!」っていう僕の小学生並みな感想日記でした。
ここからはEDMシーンの演出面で何がすごかったのかという本題。今回、演出面で海外から来ていたのはV Squared Labsのみじゃないということ。
ヘッドライナーのHARDWELL、AXWELL ^ INGROSSO、AFROJACK、STEVE ANGELLO、ALESSO、KASKADEの6組は全員、専属のVJと照明が海外からの乗り込みだった。人によってはレーザーやPAなども専属でのチームで来ていた。以前Skrillexがインタビューで「Skrillexは自分だけではない。自分が矢面に立っているだけで、映像や照明やPAなどすべての演出を含めたチームがSkrillexだ」と語っていたように、今世界のEDMシーンはこのクラスのゲストになると専属の演出チームで動くのが当たり前のことになっている。昨年のRoad to ULTRAでもShowtekとAbove&BeyondのVJ・照明は乗り込みだった。そういう意味で、今回のUMFは演出チームごと来日してるからこそ出来るショーケースが目白押しだった。

ちなみに海外からの乗り込みVJたちのシステムに関して。
VJソフトは基本VDMXとMadmapperの併用かResolumeでのどちらかばっかだった。おおまかにAXWELL ^ INGROSSO専属VJはVDMX&MadmapperにAKAI APC mini、AFROJACK専属VJはResolumeにAKAI APC40 MkⅡ、STEVE ANGELLO専属VJはResolumeにAKAI APC40、KASKADE専属VJはVDMX&MadmapperにAKAI APC40、HARDWELLとALESSOは見れてないのでわからない。マッピングに関しては各々のスタイルという形で、一番細かいマッピングをしていたのはV Squared Labs。STEVE ANGELLO専属VJは柱LEDもすべて繋がった1枚絵に見えるマッピングをしたりしていた。VDMXを使っていたVJはストロボや色エフェクトの多様など飛び道具的な演出が多く、Resolumeを使っていたVJは決め打ちの歌詞映像などが多かった印象がある。オペレーションは全員その場でクラブVJと変わらないことをしており、ただ曲ごとの映像や操作がすべて決まっていたようだった。それと世界中のどのような形のLEDでも、同じ演出効果を与えられるように対応した、完全なシステム化されたものを感じた。

チームで動くことの強みは圧倒的に作り込みだ。照明とVJの組み合わせ方や、VJが消えた瞬間レーザーがつく、音に完璧に同期して炎や花火などの特効が出されるなどの演出。流れる曲ごとに、すべての映像や照明の色等が決まっていてオペレーションしていたことなどが印象深かった。
もちろん日本でもDJに対して専属VJというのは多々いるし、そういった作り込みをしている人たちもいる。VJ UNUの中市氏などは、DJのEMMA氏、照明のAIBA氏と共にTROUBLE HOUSE at WOMBで、毎月1曲まるまる映像を制作してDVJでプレイしてもらうということをやっていたのを見てきたし、DJ・VJ・照明というチームで演出をするという点で日本でも抜きん出たパーティーをしていたと思う。
けれど、プロデューサーで無い限りDJは選曲が毎回変わるため、曲単位での作り込みというのが難しいという現実がある。シビアな話しになるが、国内でVJがDJ専属をやってる場合、正直それを生活の糧にして制作に時間を割けているという実情はあまり例がない。
AXWELL ^ INGROSSOなどは違う国でのUMFなどとほぼ同じセットリストをプレイしていたと思うし、他のアーティストも必ず同じ選曲を毎週のように世界中でプレイすることで、資金を回収できるからこその作り込みだったと感じた。
その中でも特にショーとしての演出の凄さを感じたのはAXWELL ^ INGROSSO。PAブース上に今まであまり見たこと無い大きさのプロジェクターが2台スタック投影(明るさを2倍にするため2台を重ねて映写する)で設置してあった。

ずっと何に使うんだろうと思っていたが、AXWELL ^ INGROSSOがスタートするとDJブース全体が巨大な黒布で覆っていて、音にあわせロゴがその布に映し出され、ベース音が入ってくると共に黒布が落とされるという演出になっていた。そのたった1分間の映像を写すためだけにプロジェクターが用意してあったことを知って本気で驚いた。これ以外にも自分たち用にLEDステージを大きくしたり、ロゴの形に光る照明セットを用意したりと盛り盛りな演出だった。ちなみにこのプロジェクター、レンタル業者の人に見てもらったら「1dayレンタルで2台本体のみで300万前後くらいかな」だそうです。(たぶんこのプロジェクター)
違う国で同じセットの映像が上がってたので、どんな感じかはこっち見て。このムービー見る限りは選曲も映像もUMFと全く同じでした。

UMFはすべてYoutube LIVEでの中継をしていて、そのライブ中継に対して「またDJやってるフリをしてる」とか「セットリストが最初から決まってるDJなんて」というコメントも見かけたが、それに対して「だからなんだ」と問いたい。フロアの空気を読んで選曲をしたり、その場でのミックスを楽しめることこそクラブシーンの醍醐味だという意見も理解しているが、UMFにおいては"プロデューサーによるショー"を楽しむフェスだと思う。実際、去年ベルギーのTomorrowLandに遊びに行ったとき、飛行機で隣に座っていた女性と話したらクラブに行ったことは無いと言っていたが「EDM好きでデビッドゲッタの○○の曲と○○の曲が聴きたい!あとAviciiのあの曲も聴きたいの!」と楽しそうに語っていたし、今回のUMFにもクラブには来ないがEDMシーンのプロデューサーが好きというお客がたくさん見受けられた。お客さんが見たいものと見せ方は合致しているし、そもそも趣旨が違うことを、「EDMフェスとクラブ文化」のような対比で比較すること自体がナンセンスだと僕は思う。それにセカンドフロアではMark Knightなどがすごく良いDJやっていたりと、ショーではないダンスミュージックの楽しみ方も提供していたとも思う。
また、それを痛烈に感じたのは関係者のアフターパーティーで、AFROJACKが本番のステージとは打って変わってすごく良いディープハウスセットのDJを2時間くらいやっていたのを見たこと。アフターパーティーでこれぞクラブの楽しみ方というDJをAFROJACKがやっていたからこそ、UMFのステージはプロデューサーによるショーでありエンターテイメントなんだなとさらに感じた。
「EDMのせいでこれまでの良きクラブの楽しみ方が誤解され壊れる」という意見を耳にすることもたまにあるが、EDMのおかげでお客さんがプロデューサー・トラックメーカーに着目する時代になったことなどメリットだって多々ある。そしてなにより、客層もフロアが求めているモノもまるで違うのだから、EDMを批判する前にEDMとは違うクラブの楽しみ方もあることをしっかり伝えることのほうが大事だと、自分もクラブの様々な楽しみ方を多くの人に知ってもらいたい一人として思う。(このへんは2年前のDeadmau5ボタンプッシャー発言騒動とか読むとさらにわかるかと)

それにしても、去年TomorrowLandに行ったとき書いた記事(Tomorrowland2013を体験しEDMに思ったこと)はEDMの共有感という内容だったが、どちらかというとTomorrowLandはテーマパークのようなエンターテイメントで、かなりヨーロッパ的なフェスだったのだなと今になって思う。UMFは完全にアメリカのショーエンターテイメントのパッケージ力をとにかく感じた。TomorrowLandにしろSensationにしろID&Tが仕掛けるフェスはイベント全体のパッケージ化、UMFはパッケージ化されたプロデューサーのショーをたくさん見せてるといった内容。どちらも演出面の話題で大きくなった音楽フェスだとは思うが、この方向性の違いを認識できたのはとてもよかった。あと自分もVJということもあり、UMFはひたすら勉強になったし、「空間を作る」「ショーを作る」という考え方を初心に帰らされる良い機会だったなととても思う。
UMFは1dayチケット代が1万円だったようだがAXWELL ^ INGROSSOとAFROJACKのショーを見るだけでも元が取れるような内容だったと思うので、来年も開催される場合はぜひとも一度見に行くことをオススメして、今回のブログは以上、ULTRA JAPAN 2014を経験して感じた"プロデューサーショー"というパッケージ力について。


2014年6月30日月曜日

先日のアニクラに対するツイートへの更訂

1週間くらい前、Twitterに最近のアニクラについて下記のツイートをしたら、予想の100倍くらい反応があって困惑した。
(念のため書くとアニクラはアニソンクラブイベントの略称です)



最初に謝罪します。140文字で自分の意見を伝えきろうとした自分がバカでした。ごめんなさい。
自分のTwitterタイムラインを見て感じたことだったので、RTで拡散されたことでこういう考えに至った要因が説明不足だったし、不特定多数に140文字で公開する意見じゃなかったなと思った。意図を読み取れない人や、揚げ足取りみたいなのも多かったし。

そもそもこのツイートをするに至ったきっかけは、ここ1ヶ月でタイムラインに回ってきたアニクラ画像が要因だった。具体的に言うとふんどしをした女性や、包帯みたいなのをほぼ裸に巻いて金を挟んだそうめんのコスプレという女性、フロアにキンブレをたててフェラする水着女性などの画像が、RTで回ってきたのを見たのが一番の要因でした。

イベントが盛り上がることはもちろん良いことだし、好きなアニソンが流れて騒ぐのは当然のことだと思う。けれど、最近見かけたそれらのアニクラ写真は、アニメというバックボーンのもとに集まることが全く関係ないように見えてしまい、どうしても許容できなかった。真剣にそのキャラが好きでコスプレしている人や、コスプレを楽しんでいる人たちが、一緒くたに見られるのもどうなのと思ったし。
自分がその現場にいた訳ではないので「現場にいないやつが批判するな」という意見もあると思うが、外に向けてアニクラとして発信している以上、外からの見え方はとても重要になってくる。上記した画像を見て「アニメが好きだから自分も行こう」とはならないし「露出高い女がいるから行こう」となるはずだ。
ちなみに包み隠さず言うと、僕はアニクラでアニメやそのキャラクター性は関係なく、とにかく脱いだり性的な行為で注目を集めようとする人が凄まじく嫌いです。今回は極端に個人的趣向が入っているブログ内容だと書いておきます。

去年「秋葉系DJってなんだろう」という記事でもアニクラについて色々書いたが、アニクラは近年急激にユーザーもイベント数も増えていて、200人規模のイベントは当たり前のように毎週どこかで開催されるまでになってきている。人が増えていけば、様々な方向性のイベントが生まれて、こういったすれ違いが生じてくるものだし、ダンスミュージックのクラブシーンでも何度も目にしてきた事例だ。
けれど、昨今のダンスミュージックのクラブと違い、アニクラシーンを知らない人はまだまだ多いし、その人たちからの認識は「クラブシーンの中でアニソンというジャンルのイベント」というレベルだし、アニクラシーン内でのそれぞれの住み分けは把握できていない段階だと思う。

フェティッシュ系やジェンダー系のイベントはこれまでもTorture GardenやガールズオンリーのGold Fingerなどを筆頭に様々あったし、良いイベントもたくさんあり、一概に性的だからと否定するつもりも一切ない。ただ、そういったイベントはどういう趣旨なのかの情報を事前にきちんと提示していたし、自分たちのコミュニティを守る動き方をちゃんとしていたからこそ成り立っていたと思っている。
「なんでもいいから拡散されること」が最重要になってしまっていては、内部的には趣旨を理解して楽しんでいるつもりでも、外からは全く趣旨が見えず「こういう女がたくさんいるし、ナンパ自由らしいからアニクラ行こうぜ」という目当ての客が増えていくのは当然のことだと思う。別に、クラブでナンパするなとか、性的なことするなとは微塵も思ってはいない。クラブ内でコミュニケーションが生まれ、ナンパが起きるのは当たり前のこと。ただし、それを大々的に表に宣伝していくことはアニクラの趣旨と違うと感じただけだ。

今回のブログは、僕の趣味趣向もかなり入っていると思うし、これに対して「いや、アニクラはそういうエロいのも含めて自由なんだから!」とか「こういう方向でアニクラは発展していくんだから黙ってろ」という意見が多いのであれば、自分のアニクラに対する認識が間違ってたんだなと思うし、勝手に今のアニクラに対して意見してすいませんと引き下がります。
ただ希望を言えば、アニソン・アニメが好きで、みんなでその音楽やストーリーやキャラクターやアニメへの思いを共有できるのが、僕が思うアニクラの一番の楽しさだと思うので、それがちゃんと拡散されていく形で、これからもシーンが大きくなっていってくれたらなと願います。

誤解しないでほしいが、それを体現している良いアニクライベントはたくさんあるし、むしろそっちのほうが多数を占めている。SNSの特性上、前者の内容のほうが拡散されやすいというだけで、アニクラ全体がそうなっているとは間違っても思わないで欲しいです。
今回のブログは以上、先日のアニクラに対するツイートへの更訂。

2013年11月25日月曜日

秋葉系DJってなんだろう

先週、自分のTwitterTLで話題となってたDJ関係の本が発売された。それがこちら。


秋葉系DJガイド。ということで、早速買って読んでみました。結論から言うと、良くも悪くもこの本で語られるシーンに少しでも触れている人たちにとって、すごく面白い本として完成されてるなと思った。本の完成度としてはとても高いし、面白いので買いです。個人的意見としてはゲーソンと書くならば、Chiptuneもきちんと掲載してほしかったなとか、茶箱は載って欲しかったなとかありましたが、それは置いておく。
「内側の人にとって面白い本」と言った理由の第一は、読み手が『秋葉系』という言葉への理解がなされてる人かハードルを課せられる点。

売り文句で

“アニソン/アイドル/ボカロ/ゲーム”系

と大きく打ち出されてる通り、秋葉系という言葉の中に含まれるコミュニティは、この4つの軸以外にも、ものすごく多い。さらに、掲載される注目DJ50人の中にはこの枠に収まっていない人も多々いる。ネットレーベルにJ-POPからハードコア、ダブステップ、ドラムンベース等クラブミュージックの人などなど。それらが全部まとめて放り込まれてる。ある意味、EDMという括り方に似てる気もする。(EDMのほうがクラブミュージックという音楽特性を包括してるだけなのでまだわかりやすいかも...)

秋葉系周辺のシーンを全く知らない人から、自分がよく質問されるのがこれ。

「秋葉原によくいるからアイドルも詳しいし好きでしょ?」

僕は秋葉原によくいるけど、アイドルは全然わからないし、あまり興味がない。けど秋葉系のシーンを知らない人にとっては、アニメ好きも、アイドル好きも、ゲーム好きも、みんな同じに見えてるのだ。クラブを知らない人がテクノ好きに「クラブによくいるしHIP HOPとかも好きなんでしょ?Yo!Yo!って感じ?」と聞くのと一緒だ。

あえてなのかは分からないが、この本にはその初歩段階の『秋葉系』という言葉に、どれくらいのコミュニティをまとめてるかの解説が少ない。冒頭からシーザー氏、いぬ氏、WAN氏による「秋葉系DJシーン今昔物語」という対談で、ほぼアニクラの歴史について語られるため、『秋葉系』に含まれる多様性を理解しない初見の人からすれば「あ〜秋葉系ってアニソン流す人か」となってしまう。

そもそも『秋葉系』という単語自体に、嫌悪感を抱いてる内側の人もTwitterでよく見かけたが、これに関しては『秋葉系』と命名したというより、単純に他に適当な単語が無かったのでは?と個人的には思ってる。上記した様々なジャンルを包括する上で秋葉原という名前はイメージを得やすいし、それぞれ少なからず関係してる。ネットレーベルだけ若干の違和感を感じたが、知らない人からすれば昔のアニメサンプリングのイメージは今だ強いし、最近はアイドル曲をやってるイメージも強いので、客観的に見れば包括されるのだろう。分解系なんてアニソンリミックスを全くリリースしてないのに「アニメネタのイメージだった」とか言われるし。
それと『秋葉系』ではなく『サブカル系』という、各所に角が立ちそうな単語も、一瞬頭を過ぎったが、こっちのほうが角が立ちそうだから無しだろう。それにクラブミュージックも、違うシーンの人からすればサブカルに分類されることも多々あるだろうし。なにより、わかりづらい。
そういう意味で『秋葉系』という名前は、毛嫌う人の気持ちも分かるが、外側の人に向けて、包括した名前という意味では機能的かなと思える。
※「地方でやってる人は〜」とか「渋谷とか川崎でやってるのに〜」とか言うのは、ハウスとかデトロイトテクノを日本でやってる人などが虚しくなるし、やめましょうよ。土地というよりも、秋葉原が持つイメージ自体が概念化してると思うし。


自分はアニソンが好きなので、最も四つ打ちのクラブと対極にいるかもしれないアニソン原曲イベントに関して、少しだけ掘り下げてみる。アニソン原曲クラブは名前の通り、原曲のアニメソングのみがかかるクラブイベントだが、ハウスやテクノ等で全くアニソンを知らないDJに話すと非常に面白がる点が多い。

一つ目は「曲はテレビのアニメ本編で使用される箇所しか使わない。要は通常1サビまでしか使わない」。アニクラに行かない人はアニソンがフル尺で流れてると思ってる人が多いが、基本はアニメで使用されてる部分のみで、1曲平均1分30秒。そのため1時間のプレイだと平均40曲以上のクイックミックス。繋ぎはカットインや、ミックスだとしても2小節や4小節で繋ぐことがほとんど。(カップリング曲とか挿入歌とかキャラソンとかサントラとか、どのへんまで流すかはイベントによりけりだったりするので、ここでは触れません)

二つ目が「イベント内での曲被り御法度なイベントが多い」。これは自分も初めて知ったときビックリしたが、本当に後半のDJとかは、イベント中フロアの隅で曲が被らないように、自分のDJの時間まで寡黙に他のDJを聴いてる。

さらに特筆したいのはアニクラにおけるVJ。面白いのが、DJのモニタリングを分配して、VJもイヤホンで聴いている。これは次に流れるアニソンを把握して、準備しておくためだが、DJ側のモニターで少しだけ流れたイントロやAメロを聴いて、何千とあるようなアニメを瞬時に判断して準備している。この知識量がハンパじゃない。しかもちゃんと、何のアニメのオープニングなのかエンディングなのか挿入歌なのかまで判別して、リップシンクまでするVJもいる。自分も10年ほどVJをやっているが、これだけはどう頑張ってもマネ出来ないくらいに凄い。。。

とりあえず、自分もmograが出来てからアニクラに行くようになった新参者なので、新参の視点で面白かった点を書いてます。間違ってる点あるかもしれないし、、、もっと詳しいこととかは、その手のプロに聞いてくださいと、言い訳しておきます。アニソン独特の選曲方法とかもあるんですが、このあたりは本誌が詳しく書いているので読んでください。

アニソンに関しては前述もした通り、イベントごとで少しずつ趣旨が違ってくる。上記した原曲のみでのイベントもあれば、リミックス音源を多用するクラブミュージック寄りのイベントや、アニソン以外にボカロやゲーソンなど様々なジャンルがかかるなどなど、一言にアニソンイベントと言っても、イベントによってその様はまるで違う。お客さんの中にも原曲イベントは好きという人や、リミックスだから聴きたいという人に、なんでもありな人まで三者三様だ。

アニメだけを取ってもまだまだ書けることが山のようにあるし、それ以外のコミュニティもそれぞれ独自の進化と形成を辿っているため、『秋葉系』という言葉がどれだけ情報量が多いのかがわかると思う。

この膨大なコミュニティが放り込まれた『秋葉系』だが、個人的に思う一つの共通点は、アニソン/アイドル/ボカロ/ゲームは全て音楽ジャンルではないということ。これは本誌でもWAN氏が"タグ"と答えているように、このシーンがこれだけ盛り上がった要因の一つでもあると思う。


お客さんの多くは自分が知っていたり、好きだったりするアニソン/アイドル/ボカロ/ゲームの曲に極端に反応することが多い。もちろん知らなくても楽曲そのものが良いから、盛り上がる場面も多々あるが、あくまで客観的に見たらシーザー氏がこのようにツイートしてるように、知っていることがかなり前提にされる。


つまり流れた曲に対して、バックボーンを楽しむ側面が強いシーンだと思われる。曲を聴けば、好きなアニメのシーンや、ゲームのストーリーなど思い起こされ、それを楽しむ。その楽しみ方の表現手法が、様々に分岐して混在してるのが現在の『秋葉系』のシーンなのではと思う。ある意味、二次創作の精神が根底にあるのだと思う。原曲は二次創作ではないという、もっともな意見もあるかもしれないが、楽しみ方の二次創作という意味で捉えてください。
そう考えると色々しっくりくるし、最初にこのタグと音楽ジャンルがすべて包括していると書いた自分のテキストも少し間違ってるとわかる。混在しているというより、多種多様のタグと音楽ジャンルがぶつかり合うことによってシーンが形成されてる気がする。DJ紹介でも表記方法を「DJのプレイジャンル」ではなく、「ジャンル:〇〇 タグ:〇〇」って表記の仕方をしたほうがわかりやすかったのでは。

二次創作カルチャーは、一次創作への愛が一番重要となると自分は考えている。音楽に限らず、それらはイラストでも、コスプレでも、小説でも幾度となく出てくる問題であるし、スキルが愛をカバーしてしまうこともあるかもしれない。けれど、いくら上手くても原作の理解がない設定の同人誌は読みたくないし、どんなに可愛くても好きなキャラのコスプレイヤーが喫煙所でタバコを吸ってるところなど見たくもないし、音楽だってそれと同様だ。本誌に紹介される秋葉系DJとは、きっとタグの元となる原作への理解や愛が深いことが重要なんだと自分は思う。というかそう願う。

これだけ細分化の手伝いみたいなブログを書いておいてアレですが、このシーンに関わるDJやVJやお客さんは、とにかく受け入れる心が広い。音楽ジャンルもタグも、面白いと思うことや、良さがあるものは、すべからく貪欲に掘り下げるし、自分から発信していく。その精神こそオタクの気質であり、このシーンがここまで膨大な情報量となり、広がった要因なのかなと考えながら、今回のブログは以上。とりあえず、少しでもこのシーンに興味がある方はmograなどに遊びに来るでも良いし、最初に載せた雑誌も読んでみてはいかがでしょうか。秋葉系DJってなんだろうという答えが、みんなで共有できたらと思います。

2013年9月7日土曜日

初音ミクコンサート「マジカルミライ」を体験して感じた存在への境界

8月末、初音ミクのコンサート「マジカルミライ2013」に行ってきた。行ってきたというか、映像演出で参加させて頂きました。具体的にはオープニングや「Sweet Devil」「Last Night, Good Night」「glow」etc...などのモニター演出映像を担当させて頂きました。個人的にも初音ミクは発売当初から、ニコニコ動画でかなり見ていて、特に「Last Night, Good Night」は思い入れが強い楽曲だったので(当時のニコ動の事情も含め)、正直かなり楽しかったです。ライブのほうも本当に素晴らしかったとだけ書いときます。
(本当に良かったんですが、そういうのを文字で伝えるのヘタなので)



初音ミクは以前もブログで書いたことあるので、説明不要の存在だが、初音ミクのライブというものは自分は初体験だったので、そこで感じたこと、疑問に思ったことなどを今回は書いてます。初音ミクファンの方が見ると多少不快な引用などもあるので、ご了承ください。

今回のコンサートは横浜アリーナにて、昼と夜の2公演行われ、夜の部には1万人もの人が参加したらしい。また、同時にニコ生放送が行われたほか、全国の映画館や世界各国でもライブビューイングも開かれ、そちらも併せて相当数の人が参加していたことが窺える。あと子供連れの親子や、女の子もすごい多いなっていうのが印象的だった。もしかしたら初音ミク発売当時は生まれていなかったような小さな子も、初音ミクのコスプレをしていたり、渋谷にいそうなギャルも初音ミクタオルを巻き参加していたのは、ボーカロイドというシーンの広がりを凄く感じたし、もはやバーチャルアイドルというよりもヒーローそのものだ。

ボーカロイドのライブというのは観たことがないという人もいると思うので、当日の様子やどういったライブなのかはこの動画とか見るとなんとなくわかるかと。



そんなこんなで、初体験だった初音ミクライブに感動し、ニコ生のコメントやTwitterでの反応なども見ていたら、いくつかこういうツイートを見つけた。



たしかにボーカロイドに全く興味がない僕の知人も
「人じゃなくて映像なのに、なんでみんなライブ観たいの??」
みたいなことを言っていたし、こういうシーンに興味がない人にはそういう風に感じるのかもしれない。以前、なんかの番組でSMAPの中居正広がこんなことを発言してたのも思い出した。


シーンは確実に広がっているだろうが、こういう風に感じる人たちがいるのも当たり前だし、そういう発言をする人が悪いと言うつもりも個人的には無い。

ただ、今回ふと疑問に思ったのは、そのように感じる人たちがライブに対して、どこまでを存在として認めるのか?ということ。「バーチャルに対して人が集まる」ということに疑問を抱いてるということは、大前提として「人間でなければいけない」という考え方ってことになる。今回のマジカルミライは演奏は生バンドであったし、音楽としての生身さは確実にあったと個人的には感じている。

例えば、同じように映像によるバーチャルライブとしてGorillazを挙げてみよう。Gorillazは架空のアニメキャラクターのバンドで、初音ミクより前からバーチャルライブを行っていたバンドだ。


実際に歌ってるのはblurのDamon AlbarnだからOKになるだろうか?

同じく映像がメインとなるアーティストで元気ロケッツ。ボーカルはLumiという未来からきた架空の少女で、声も何名かの声が合成して作られている。活動は2006年からなので、初音ミクの先輩にあたる。


初音ミクと違い、イラストキャラクターではなく、モデルの人物がいるから初音ミクライブ否定派からすれば問題ないだろうか?

次に挙げたいのはDaftPunk。彼らは生身の人間であるが、Deadmau5のようにライブ途中で被り物を脱ぐことはないし、歌っているわけでもないので、ぶっちゃけ中身が誰であろうとDaftPunkとしての存在を決めているのはあのマスクだ。せっかくなので動画は日本でのライブ。


DaftPunkは中身が人間なので、初音ミクライブ否定派にとってはセーフになるだろうか?

DaftPunkのようなクラブミュージックの人を挙げたので、その流れでDJなどはどうなるだろう?生身の人間であるが、基本的には音楽を再生させ繋げているだけだ。音楽面での生身さは低いと言えないだろうか?
被り物で言えば、日本にもMAN WITH A MISSIONや(あれはオオカミの被り物ではなく肌らしいですが)、BEAT CRUSADERSもいる(厳密には被り物ではないが...)。


さらに言えば、初音ミクのライブがバーチャルだからと否定する人たちは、オケは流すだけ、歌は口パクのみというアイドルが、もし仮に万が一いたとしたら、それに対してどう思うのだろうか?歌も演奏も生ではないが、ステージに立っているアイドルが生身であるからという理由のみで納得するのだろうか。
上記した事例を、全て中居正広に見せて、それぞれ理解できるorできないを理由付きで答えてもらう番組企画などを、ぜひ見てみたいところだ。個人的に凄く興味がある。

と今回のブログも、ここまでかなり煽り気味で書いているが、違和感を抱く彼らとの根本的な食い違いは、たぶん"音楽性"と"アイドル性"のどちらの観点で見てるかだ。ここまで煽った僕の事例は、音楽性としての生身の主張である。中居正広も、他の初音ミクライブ否定派も「ファンは初音ミクというキャラクターを観に行っている」という前提での発言で、たぶん音楽的側面で1万人集まっているという見方をしていないのだと思う。

ではキャラクターという観点のみで言えば、ディズニーランドなどはどうなるだろう?完全な二次元キャラクターに対して、あれだけの人数が毎日集まっているのも理解できないだろうか(まあキャラクターいなくても楽しいってのもありますが)。となると、原因は"バーチャルアイドル"という言葉だけが一人歩きし、性的観点を生み出すことにより、初音ミクに興味がない人からすれば「性的視点をバーチャルで生み出すの?生身の人間じゃなくて?」という思考になっているのだと思う。

そのために比較対象としてAKB48等のアイドルを持ち出す人が多かったり、「握手会はできない」などという発言が出ているのだと思う。要は性的対象が生身のアイドルではなく、キャラクターに移行してることが理解できないということだろう。

たしかに初音ミクの存在がここまで広がったのは、キャラクター的側面が大きいのは確かだ。会場でも、Twitterでも初音ミクの動きや挙動が可愛いかどうかに言及してる人は多かった。それに、キャラクター的な魅力を排除して「初音ミクは楽器だから」という主張のみをするのは、もはやナンセンスな段階にきてるとも思う。5年前ならまだしも、今これだけシーンが広がった要因として見れないのは、現実を避けているだけだ。両面の魅力でシーンが広がったのは確かだ。

実際、ボーカロイドの同人イベントのボーマスに関してこういうツイートがあり、発売当初はキャラクター面やソフトの面白さから、人気を博していたのは確かだ。


実際、当初のオリジナル楽曲は初音ミク自体を題材にした歌詞が多かったし、初音ミクを聴かない人からすれば、今もそのイメージは"みっくみくにしてあげる"や"メルト"の時代から動いていない。初音ミクに興味がない知人もライブを見て「みっくみくとか歌わないんだ?」と言っていたし。(個人的に"メルト"はキャラクター依存のイメージから転換するきっかけとなった曲だと思ってます)

ただ最初に述べた通り、ライブの客層の印象は老若男女問わず本当に幅広かったし、もうその時代を通り越したシーンであることは明白だ。元来のイメージから生まれる性的視点で見たときの違和感だとしたら、非常に勿体無いなと思う。

一点だけ、僕も存在として違和感を覚えるとしたら、アドリブ(対話)だ。現時点の技術でボーカロイドはアドリブがきかない。アドリブのようなカーテンコールも、アンコールもすべて演出となってしまう。そもそもが音楽ソフトとして売り出されているのだから、そんな人工知能的なものを要求するのもどうかと思うが、この点に対して違和感を抱いていると言われれば、納得する点も多い。このへんに関しては、ロボット工学者である石黒浩氏の基調講演記事が面白かったし、参考にすると良いかも。このあたりまで話し始めると長くなるので、今回はやめます。いずれ書きたくなったら。

[CEDEC 2013]人間とは何か? アンドロイド研究から分かった“人間の存在感”とは

とか、色々疑問点など書いていますが、今回のマジカルミライは音楽ライブとして本当に良かった。演奏も、演出も、フロアの空気もみんな。(自分参加してるからだろって言われたらそれまでですが)
こういう感想をテキストにするの苦手なので、気持ちとしてはギターで参加されていたパブロ氏の感想ブログと同じ気持ちです。はい。

初音ミク/マジカルミライ〜マジカルなエクスペリエンスとミクのミライ

こういうこと考えながら、今回のマジカルミライでも最後の曲として演奏した"ODD&ENDS"を聴くとけっこうくるものがあるなと思った。"ODDS&ENDS"の説明を簡単にすると、先述した"メルト"などを生み出したryo(supercell)の楽曲で、今回のブログテーマにもしたボーカロイドにおける音楽性とアイドル性の葛藤を、そのまま歌詞にしたような歌である。この楽曲に関しては柴那典氏のブログ記事がとても素晴らしいので、こちらを読んでみてください。(今回、人の言葉引用しまくりで申し訳)

2012年の「シーンの垣根を壊した5曲」(その3:ryo(supercell)feat.初音ミク“ODDS&ENDS”)



存在という定義を考えると非常に難しくなりがちだが、音楽性とアイドル性の両面が混在する初音ミクを、どちらかの側面のみで捉えて語ろうとするのは意味がないし、なにより本当に勿体無い。ボーカロイドを聴く人、聴かない人、それぞれで初音ミクに抱く幻想は、現時点では食い違いもあるだろうが、これから先それすらも払拭し、世界の色を大きく変えて欲しいと願い、今回のブログは以上。(最後も"ODDS&ENDS"の歌詞引用ですが...)

2013年8月7日水曜日

Tomorrowland2013を体験しEDMに思ったこと

先日、ベルギーで3日間開催されているクラブミュージックフェス『Tomorrow Land 2013』に行ってきた。18万枚のチケットに250万人がアクセスして、発売開始と同時に売り切れたとか、、、実際オークションで18万円で購入した人もいたので、本当なのかもしれない。どんな感じのフェスかはこのyoutubeでどうぞ。




youtube見ればわかる通り装飾と演出が凄まじかった。花火、電飾、炎、水のオンパレード。ステージは15ステージあり、そのうちの8ステージくらいはメインに負けず装飾と演出が凄かった印象がある。あと空港やホテルも装飾でTomorrowland一色や、送迎のバスにて前日のイベント模様を新聞にして配布など、イベント外でもお祭りムードだったのが印象的だった。

またチケット18万枚中の10万枚は国外向けらしく、とにかくワールドカップかのように世界中の人がいて、国旗を掲げたり国柄の出る格好してる人だらけだったのも印象的だった。まあ、このへんは知ってる人からすれば当たり前でつまらない感想ですね。。。

個人的な感想としては、Matadorのライブがベストアクトくらい良かったとか、欧米人はマッチョと巨乳がめちゃ多いとか、長髪で髭の東洋人はひたすら「スティーブ青木!」って外人に絡まれるとか色々ありましたが、今回はEDMについて色々考えさせられたので、EDMに関して思ったこと。

メインステージのDJはTiesto、Sebastian Ingrosso、Dimitri Vegas、ARTY、Avicii、Armin van Buuren、David Guetta、Afrojack、Nicky Romero、Steve Angello、Steve Aoki等々と、今流行のEDMという括られ方をしてる人たち。

正直なところEDMというジャンル(自分はジャンルというよりシーンな印象)は、日本ではどちらかというと嘲笑の対象になりがちというか、僕も好きではないまとめ方な印象だった。上記したDJもそれぞれやってることは多少なり違うし、そもそもSkrillexとDeadmau5とDavid Guettaが同じEDMという名前に放り込まれてることにも違和感を感じてた。たぶん、そこへの違和感はジャンルとしての名前じゃなくて、クラブミュージックとか電子音楽みたいな大きなシーンのはずのものを、まるで一つの音楽ジャンルと錯覚するように乱雑にまとめていることが原因だと思う。要は今まで培われてきたシーンを再ネーミングして、売り直してるようにしか見えないからだ。

そんな感じの印象を持って参加した世界最大級のEDMフェスだったが、David GuettaのDJを見て色々考え直させられた。説明不要かもしれないが、一応David Guettaについて簡略に書くと、アルバムは720万枚も売れ、2011年のDJ Mag Top100DJsの1位に輝き、本フェスでは最終日のトリ前2時間以上プレイする上に、AfrojackとNicky RomeroをゲストB2Bで呼ぶ、というまさにEDMシーンの王様。そして今回のDavid GuettaのDJ冒頭映像がこれ。


David GuettaのDJは初体験だったが、とにかくビックリするほど下手だった。下手というかDJ MAGランク1位やEDM界のトップに君臨するDavid Guettaというネームバリューが無いと出来ないプレイをしていたという印象。1時間聴いての印象は半分以上がブレイク、残りの半分がMC(ハウってた)、残りがビートという感じで、驚くほどにひたすら踊る部分がない。間違いなくMINUSステージにいた時のほうが楽しく踊っていたと思う。

ただし、フロアはそのDJとは正反対に大盛り上がり。メインステージならFedde Le Grandとかのほうが確実に踊れるDJをしていたと思うが、明らかに他のどのDJよりも盛り上がっていた。他のDJのときにも思ったが、メインフロアのお客の反応はブレイク時はほぼ「歌う」「手拍子」「手をあげる」の3種類で、ビートがあるときは半分近くはジャンプ。たぶん、これらは知ってる曲がかかったときに起きた現象で、お客さんの大半も知ってる曲がかかるのを楽しみにしてる感が強かった。
ホテルで他の日本人客と話したときも「あのDJは○○の曲かけて、そのあと○○の曲かかったからめっちゃよかった!」という感じで、DJの流れとかより"どの曲をかけたか"をDJの良し悪しの基準にしていたので、余計にそう思ったのかもしれない。
知っている曲が流れると、みんな前に行こうとしたり歌うとか、アニソンイベントのそれに似ているかもとも思った。まあ最近のクラブイベントは中田ヤスタカを筆頭に、mogra周りのDJのお客さんなどを見ても、知っている曲で盛り上がるという傾向が強いので、それに限った話しではないが。あとサッカーは詳しくないが、ワールドカップで日本が勝ったら渋谷駅前で大勢と騒ぎたいってタイプの人が世界中から集まってた感もあった。

と、ここまでボロクソに書いているが、現地では僕もめっちゃ手を上げたし、隣の知らない外人と肩を組んでめっちゃ歌ったりしてました。。。たぶん、EDMにおいてはそれが正解なんだろうなって凄い思わされたから。実際、下手と感じていたDavid GuettaのDJ中のフロアに自分もアガっていたし、DJが良い悪いというよりも壮大な人数と演出の雰囲気の中、みんなで一体感を楽しむことが正解という考えに至ったのだと思う。そういった雰囲気に対して、みんなが知っていて一体感を生みやすくするという意味で、David Guettaは限りなく正解のDJをしていたんだと思う。

最初に述べた通り、EDMはこれまでのクラブミュージックを通ってる人から、批判の対象にされがちだ。けど、今回Tomorrowlandに行くことによって、自分は考えをかなり改めさせられた。そりゃそうだ、だってこれまでのクラブシーンとは似てるようで全くの別物だと感じたのだから、これまでのクラブミュージックで語ろうとするほうがおかしくなる。たぶん、大きい違いは一人で踊れるか踊れないかの違いだ。一番楽しかったMINUSステージは、仮にフロアに僕一人だったとしても絶対に楽しんでる自信があるが、David Guettaのフロアに僕一人だとしたら確実に興醒めだ。こういう盛り上がり方はエピックトランスシーンにも多少あったが、ここまで露骨ではなかった気もする。確実に大人数と環境と演出という3つが揃って生まれる多幸感だ。

そんなことを考えながらフロアをフラフラしてたときに、ふと思った疑問がある
「EDMが人数によって生まれる多幸感を演出するDJなら、まだ人気ではなく人数が集まらないEDM DJはどんなDJをするんだろうか?」
この疑問、ベルギーから帰国する際の飛行機の中でも色々考えてたけども、帰国してからメインステージアーティストのYoutubeを見て一瞬で謎が解けたし、それがEDMの答えなんだろうなって思えた。

David Guetta - Turn Me On ft. Nicki Minaj - 2億700万再生
David Guetta - Titanium ft. Sia - 2億200万再生
David Guetta - She Wolf (Falling To Pieces) ft. Sia - 1億7000万再生
David Guetta - Where Them Girls At ft. Nicki Minaj, Flo Rida - 1億6000万再生
David Guetta - Without You ft. Usher - 1億3000万再生
Armin van Buuren ft. Sharon den Adel - In and Out of Love - 1億3900万再生
Swedish House Mafia - Don't You Worry Child ft. John Martin - 1億1500万再生
Avicii - Levels - 6800万再生
Avicii vs Nicky Romero - I Could Be The One (Nicktim) - 5700万再生
Zedd - Clarity (Official Video) ft. Foxes - 2100万再生

こんな感じの再生数でして、要は現場じゃなくて楽曲の人気で人が入ってるんだろうなっていうのを思い切り痛感した。しかもTomorrowlandのタイムテーブルを見ると、御丁寧なことに見事にYoutube再生数が多い順に並べたかのようになっていた。DJとトラックメーカーの境界が曖昧になってるなんて議論は、ここでするまでもなく10年くらい前からずっと語られてることだが、その議論の先が顕著に出てるのがTomorrowlandでありEDMなんだろうと実感した。ここまできて自分の中の結論は、Tomorrowlandはインターネットの祭典だということ。あそこの舞台に立てるか立てないかはDJ云々ではなく、BeatportでProgressive House(このジャンルも10年で別物になった...)チャートを賑やかし、Youtubeでの再生数が桁違いに伸び、twitterやFacebookなどでフォロワーを伸ばすことが重要条件なんだということ。そう考えると、日本国内でなぜEDMが伸びないかも分かりやすい。この条件を満たす人がいないからだ。

Tomorrowland自体も、翌日にはイベントをYoutubeで全て配信公開したり、オフィシャルのafter movieや告知映像も多数アップし、8000万再生を超える動画もある。このあたりも日本のフェスではあまり見ない。知ってる限り日本のフェスはほとんどWOWOW放送だ。(誰が見るんだ?)
こういう状況下で日本国内でEDMを伸ばそうとしてもムリがある。逆に言えば、日本人でもTomorrowlandに出ることは不可能ではないという希望もある気がした。90年代のクラブシーンと違い、さっきの条件を満たすことは海外に行かなくても可能だ。(行くに越したことはないが)

EDMという売り方をこれまで好きになれなかったが、今回のTomorrowlandでとにかく考え直させられた。以前、☆TakuTakahashi氏がこんなツイートをしていた。
EDMを入り口にディープなものに触れさせたいという点は、僕は有耶無耶な気持ちもあったが、EDMという雑多で大きな括りが新しい波や、新しいシーンを生み出してるのだろうなというのは確かに凄く感じた。またメインステージ以外では、これまでのクラブシーンの人でも十二分に楽しめるラインナップが揃っていたところなど、☆TakuTakahashi氏が言っている入口という意味も機能していたのかなとも思う。

EDMのほうがとか、ディープなほうがとかの優越ではないが、エレクトロニック音楽の起爆剤としてEDMの功績は確かに大きい。それと同時に日本においては、この熱量をどれだけ正確に伝えられるかどうかが、今後の課題になってくる気がする。EDMという名前だけ拝借するダサい売り方だけでは、まるで意味がないし、逆効果になるのは目に見えてる。また「今までEDMというジャンルを牽引してきた」とかいう便乗する売り方も、ちゃんと見てる人からはアホ丸出しで、嫌悪されるのは当たり前だ。EDMの盛り上がりの本質を理解して、世界とリンクしたシーンの築き方を期待して、今回もとりとめのないブログは以上、Tomorrowland2013を体験しEDMに思ったこと。

2013年5月28日火曜日

僕がボーカロイド・オペラ「THE END」を観に行かなかった理由


先週末、Twitterの僕のタイムライン上は、初音ミクと渋谷慶一郎氏のコラボによる「THE END」の話題で埋まってた。まわりの人間もかなりの人数が観に行っていたようで、賛否両論繰り広げられているのを遠目で見ていたけれども、自分はコンサートを観に行かなかった。


あらかじめ言うと、今回内容に関しては一切触れてません。観てないので当たり前ですが。。。なので、「THE END」を観て感銘を受けたという方はここから先は読まれないほうが良いと思います。

制作スタッフを見ただけで、とんでもない完成度のものが出来上がるんだろうなと容易に想像つくし、音響の面でもevala氏がいて、映像の面でA4AにYKBX氏と凄まじいものになりそうだし、トレイラー見てもそれは十二分に感じれたし、観てみたいとすら感じた。じゃあ、なぜ観に行かないというと、唯一の理由は文脈の問題だ。

言わずもがなだけど、初音ミクは多くのユーザーが楽曲を作り、イラストを描き、映像を作り、中にはゲームやソフトウェア、コスチュームに振り付けまで作って、ユーザーに培われてきたカルチャーだ。

多くの人が関わって作り上げたのが初音ミクのコミュニティだったわけだが、今回の「THE END」の盛り上がりは、なんだか遠い国で起きているお祭りに見えてしまった。これまでボーカロイドなど口にしていなかったドレスを纏った文化人たちが、Twitterでルイヴィトンに包まれた初音ミクのフィギュアの写真をアップし、ミクを語りだしたり、黎明期から活動していたボカロPと並び当然のように雑誌などで語る様など、見ていて遠い感じがして仕方なかった。(話題性で言えば当たり前な事象ですが)

例えるなら、様々な村に愛されていた初音ミクという姫が、全く関わりのなかった王政の国に連れて行かれ、誰も買えないような高価なドレスを着せられ、豪華な式場で王と結婚式を挙げさせられる。それに対して王国民は「初音ミクと結婚する王様はやっぱり凄い!今までで見た結婚式で一番だ!」と騒ぎ、周りの国々の人は国交関係上で口を揃えて「凄い式場でしたね」と誉め称えているように思えた。

あとTwitterなどで何度か見かけた「ミクファンと思われる人たちが、理解出来ずかポカンとして帰ってったww」みたいな観た人のツイートも本当に気持ち悪かった。「田舎者にはこれを理解する感性はないだろう」という区切り方をしているようで。こういうこれまでの文脈のファンをバカにする人は一体何様のつもりなんだろうか。まるで「裸の王様」みたいな話だ。

もちろん、初音ミクを多くの人に広めるという点ではこれまでの文脈と全く違うところからアプローチしていて、確実に今までボーカロイドに触れなかった多くの人にリーチしただろうし、二次創作カルチャー的な部分ではなく、初音ミクの技術的な面や存在的な部分を抽出しての作品というのはある意味成功だし、良いことだと思う。完全に個人的に観る気が起きなかったという自分の問題なだけである。

小室哲哉にしろ、非常階段にしろ、こういった著名人・文化人とのコラボで一般普及させていく方針は、商業的に見れば正しいし、(これも嫌いな言葉だが)キャズムを超えるためには必要なことだと思う。単純にそういう方針になるのは、これまで二次創作的な広がり方やコミュニティの形成の仕方の部分が面白かったという自分にとっては何の面白みも感じないだけだ。

「それは好きなニッチなアイドルが、人気アイドルになってファンを離れる懐古厨じゃない?」というご指摘もあるかもしれないが、アイドルやバンドなどで自分を含めた一部の人が知っている優越感があるから好きだということではなく、ボーカロイドを中心とした二次創作文化としてのインターネットを介して広がるコミュニティが好きだったと言いたい。懐古厨ではあるかもしれないけど、ベクトルが違う。そもそももう初音ミクがニッチとは思えないし。

「あくまでミクは楽器なんだから」という人もいるかもしれないが、そういうご指摘は「なら普通の人はAbleton liveのパッケージを、ルイヴィトンに作らせて飾りプレスリリースするか?」と聞きたい。

もしくは「こういう広がり方も受け入れられないとか心が狭いな」と笑われれば、もう正にその通りでございます。としか言いようがないが。たぶん心が狭いんだと思う。でも、この違和感は無視しがたかった。

※「大ネットのステッカー事件を引きずるな」は否定しときます。初演のYCAMのときから感じてたことなので。

とにもかくにも、あらかじめ用意された話題性を持って開かれる結婚式よりも、名前の見えない多くの人の創作物や、そこから派生するコンテンツによりシーンが作られていく様を見ているほうが個人的に楽しかったしワクワクしたし、これからも観たいと思ったということでした。

今後もこのような形での著名人やメディアなどのコラボで押し広げていくシーンになるとしたら、制作者の顔は知らないが「ハジメテノオト」や「Packeged」を初めて聴いたとき、MMDというものが現れたとき、多くの人のシーンを表現したGoogleCMを観たときなどなど、これまでの並べきれないワクワク感は、もう無いのかもなって思うと、なんだか少し切なくなったのでした。おしまい。

これだけ書いといてあれですが、完成度に関しては最初に書いた通り間違いないスタッフ陣営なので、文脈としての違和感を除けばきっと楽しめると思うし、凄い体験ができるんだと思います。と付け加えて、毎度とりとめないテキストだが、以上が僕がボーカロイド・オペラ「THE END」を観に行かなかった理由。


追記:すみません。Twitterでいくつかの意見を見ての返答になりますが、会場やイベントの規模が大きいから嫌いで、小さいコミュニティなら好きとかそういった考え方はありません。
また商業ベースだから嫌いという話しでもないです。最近だとドミノピザの企画やearth music&ecologyの企画などは親近感がありとても好きでしたので。

2012年10月1日月曜日

ネットレーベルの"フリー"と"フリー"

10月1日から違法ダウンロード刑事罰法が施行されるようで、twitterでもちょくちょくツイート見かけた。「音楽は終わった」とか「メジャーはもうダメだ」とかとか。そんで違法ダウンロードとかの話題になると絶対出てくる「ネットレーベルは違法じゃないです!」とか「無料のネットレーベルがこれからは注目される」みたいなのもチラホラ。

http://www.stopillegaldownload.jp/
このサイトらしい

刑事罰施行によって売り上げが落ち込んでいた音楽CDなどが売れるようになるかどうかは知りませんが、売られている音楽が刑事罰でダウンロードできなくなったから無料音楽に着目しようという流れは「正直どうなの?」って疑問を感じたりした。
自分もネットレーベルというCreativeCommonsライセンスでの音楽レーベルをやってはいるけども、「うちなら無料ですよ!」なんていう謳い文句は絶対にしたくないし「無料だから聴きにきました!」なんて理由だけなら聴きにこなくて良いですとか思ったりすることもたまにある。まあ、無料じゃないネットレーベルも多々あるし、無料という部分がキッカケになって好きになるという場合もあるので、一概に全否定するつもりではないので、あしからず。

「じゃあなんで分解系はフリー(無料)でやってるの?」って話しになりますが、その前にあくまで分解系はメジャーレーベルでもなく、インディーレーベルでもなく、フィジカルリリースもしていなく、もはやレーベルという定義(?)もあてはまらないmp3ダウンロードサイトということをまず前提にする。
無料でやるというのはより多くの人に聴いてもらいたいという部分と、創作物を通してコミュニケーションを自由に取れる場所になりたいという部分が大きい。特に後者はネットレーベルというCreativeCommonsライセンスで活動してるからこそ出来ることが多々あると思う。例えば、表記を守れば音源に映像をつけたり、リミックスしたり、カバーをしたり...。もしくは分解系はアーティストとの所属契約とかないので、分解系を通じて聴いた他レーベルがCDリリースに繋がったり、ライブ出演に繋がったり...、まあこのへんは通常のインディーレーベルでもあることだが、所属契約を持たない部分がよりフリー(自由)カルチャーを生み出していると思ってる。その面白さをわかりやすく伝えつつ、皮肉も含めてやった企画が先日の分解系リリース"CreativeCommandsCompilationData"通称CCCDのつもりだった。
テーマは下記

「日本でクリエイティブ・コモンズ・ライセンスにて公開されているネットレーベル楽曲を、2レーベル以上3曲以上セレクトし、分解・継承して新たな作品を生み出す」



こういう企画はCreativeCommonsをつけるうえでの楽しさであるし、非営利だからこそ出来る楽しさでもあると思ってたのでやりたかった。CC規約の中にある「一次創作者への尊敬」の部分に抵触してるんじゃないか?と指摘されれば、見方によってはそのように見えることも多々あると思う。けれど、そういった点を背負ったとしても、限りなくフリー(自由)に面白みあることをを提示しようと踏み切ったのがこのコンピのつもりです。

これらのことはクリエイティブコモンズで
CCライセンスはインターネット時代のための新しい著作権ルールの普及を目指し、様々な作品の作者が自ら「この条件を守れば私の作品を自由に使って良いですよ」という意思表示をするためのツールです。More: http://creativecommons.jp/licenses/#ixzz283UZuDsM Under Creative Commons License: Attribution
と明記されてる通り、これがネットレーベルにおける面白さとフリー(自由)さだと個人的には思う。まあただ一般認識としては、フリーレーベルと一括りに書くことによって「無料レーベル」と「自由なレーベル」という2種類の認識が生まれることは分かるし、どちらもネットレーベルがよく実行していることなので、CCライセンスがなにかをよく分からない人にとってはフリー(無料)が売りと捉えるのも仕方がないことだとも思う。

この辺に関してはドミニク・チェン氏の
【インタヴュー】フリーカルチャーという思想をめぐって:ドミニク・チェンとの対話
を読むとより面白いしわかりやすいかも。

正直なところ、無料のネットレーベルを運営する上で、音源を創ってもらう人にお金という対価が払えていないのは自分の中でかなり罪悪感がある。もちろん創ってくださる方は「別に良いよ〜、聴いてくれる人が増えるし面白いよ!」って言ってくれる。とても嬉しいけど、お金というのはやはりわかり易い対価であるし、今後の制作面においても必ず必要になってくるモノだと思う。その音を作るラップトップもシンセもオーディオインターフェースもモニタースピーカーもソフトウェアも、当たり前だけどお金がなければ始まらない。
特に分解系が取り扱うエレクトロニカというジャンルはユーザーの絶対数はやはり少ないと言わざるを得ない。beatportやiTuneでの総合ランキングでもelectronicaが食い込むことは稀だし、クラブミュージックでもHouseやElectroのほうが売れているのも周知している。
けれど、そういうユーザー数が少ないとしてもこのジャンルが好きで、平日は夜まで仕事をして、夜中寝る時間を削り次の日の仕事の間で楽曲を作っているようなトラックメーカーと数多く接すると、彼らの費やしてる時間や努力をネットレーベルでリリースすることが、一概に「無料だから!」という言葉で消費されることは、運営する上でとても悲しくなる。自分が分解系を始めたのは、無料で音楽を落とさせてレーベルを有名にすることなんかが目的ではないから。(いやレーベルを有名にしたくないと言えば嘘だけども、、やりたいことの過程に知名度を上げる必要性があるだけって話し)
分解系をきっかけにインディーにてCDを出す人もいれば、同人音楽でCDを個人販売する人もいるし、bandcampで音源を売ってる人もいる。名前を検索すればすぐに出る情報だし、個々のTwitterを見てもSoundcloudを見てもそれは分かる情報なはず。
だから分解系を聴いてくれてる人はもちろんネットレーベルを聴いてくれている人は「無料だからネットレーベルを巡る」ということに留まらないで「ネットレーベルで知ったからこの人の売っている音源も買った!」という方向になったらなと、とても思う。

10月8日に分解系主催でやるOUT OF DOTSは物販コーナーが設けられる。出演するアーティストやレーベルのCDが10種類以上並ぶはずだ。
OUT OF DOTS公式サイト
http://outofdots.com/
当たり前だが、イベントでの物販はAmazonで買ったりするよりもアーティスト本人が得られる金額が多い。手数料取られないし。なによりインターネットで知ったアーティストを現場で買うというのは作り手にも聴き手にも嬉しいコミュニケーションが生まれると思う。だから、この記事を読んでてOUT OF DOTSに遊びに来る人はぜひ気に入ったアーティストのCDを買って、その人の応援をしてほしい。お金を払わない音楽文化が当たり前になったら、音楽を作る人はどうやって生活をし、音楽を生み出せるのか。
一番最初に載せた違法ダウンロード刑事罰法のサイトでその法案自体には一部疑問も感じるけど、担当者の「音楽がタダとは思わないでほしい」は決して一概に間違ったことではないと思う。

あと最後に言い訳がましく書くけど、ここに書いたことは僕個人の考えで、きっとマルチネのtomadはもっと大きな思想があってネットレーベルをやってるのだろうし、アルテマ兄弟もきっと違う面白さを考えているのだろうし、分解系のもう1人の主宰Go-qualiaも少し違う考え方を持っているかもしれない。各々がそれぞれの方向性でフリー(自由)に考え行動した結果が、今のネットレーベルを形成してることは付け加えておく。

だいぶ殴り書きになってしまってとりとめないけど、今回は以上。

2012年9月25日火曜日

ネットレーベルと主宰のフォロワー重複から見る関係性

先日書いた「ネットレーベルにおけるユーザー重複の割合」がまさかの2000viewでビビってるけど、色々と解せません。「ここまで読んだら分解系ファンページにいいね!絶対してね」と書いたのに、7人しかいいね!が増えなかった。今1000いいね!なので、仮に5割の人がFacebookやってるとして、すでにいいね!済みのその1000人が全員読んでたと仮定しても+496view分のいいね!が増える計算のはずだし、もしかしてその496人は"ここまで"読まずにブログ閉じたってことなのか?実はFacebook流行ってないんじゃ。。もしくはやっぱ前置きが長過ぎたのか。。
ということで早めにもう一度書いときます。分解系ファンページにいいね!してね!!

さてここから本題、先日のブログを踏まえて、Twitterで一番多く見かけた感想は「ネットレーベル公式アカウントはフォローせずに、主宰だけフォローしてるから」という意見。
なるほど!ということで、次に気になるのは主宰とレーベル公式のユーザー重複の割合。その意見の通りなら、レーベル公式より主宰のほうが優先度が高いということであり、レーベル公式だけフォローする人が少なく重複割合が高いほど、レーベルにおいて主宰のイメージが強くなるはず。特に音源をリリースしてない主宰ならなおさら。
逆に重複割合が低く、主宰はフォローしてないけどレーベル公式はフォローしてる人が多いほど、主宰の手を離れレーベルのイメージが先行してある種ブランドになってる感がありそう。調査方法は前回のポスト同様。ちなみに基本赤がレーベル、青が主宰にしています。

さっそく自分と分解系から、
分解系2484フォロワー、yako2504フォロワーで重複人数は689フォロワー。



少なっ!!割と悲しいレベルで想像以上に少ない。。というか差し引いた1900人はいったい何が面白くて俺のツイートを読んでいるんだろう...。
やっぱ分解系は59さんのイメージが強いよね。ってことで59さん

分解系2484フォロワー、Go-qualia3082フォロワーで被ってる重複人数は974フォロワー。




こっちも思ってた以上に少ない。。59さんの場合、相互フォロー多いことも関係してるか。
ちなみに僕と59さんの重複フォロワーは742人だったため、ここから計算すると分解系公式をフォローしてる半分以上の人が僕も59さんもフォローしてないことになる。
完全に主宰の手を離れてるイメージの感じがする。。むしろ自分が主宰しなくてもいいんじゃないか説急浮上。

じゃあ「日本のネットレーベルはオレが育てた」のツイート(参照元:日本ポピュラー音楽学会「ポスト・パッケージ時代の音楽活動 —— ネットレーベル現象から考える」)でおなじみのtomad氏は。
マルチネ3959フォロワー、tomad7991フォロワーで重複人数は1970フォロワー。



多い...。しかもtomadは基本的に相互フォローをしているということを判断材料に加えるとかなりの人数がtomad = マルチネレコーズと認識してることが見えてくる。そのへんが帝王たる所以か。。。

しかも、このあとtomadと分解系でも比較してみた結果、重複フォロワー797人...。

俺よりも100人以上多い!!!!

もうtomadが分解系もやればいいと思うよ。


ちなみに自分が想像していた分かりやすい事例はFlying Lotus率いるBRAINFEEDERの関係性
BRAINFEEDER27470フォロワー、Flying Lotus135936フォロワーで重複人数は21383フォロワー。



こういうのだよ!!ほとんど食われててウケる。

おまけでネットレーベルじゃないけど、いつもお世話になってる秋葉原mograとD-YAMA店長の関係性
mogra8614フォロワー、D-YAMA4127フォロワーで重複人数は2165フォロワー。



さすが多い。これだけ箱のイメージを持つ店長はなかなかいないんじゃないかと。インターネットが上手な証拠ですね。

tomadのイメージがレーベルに繋がっているマルチネと、レーベルの名前が主宰を離れて広まってる分解系との対比は割と面白かったけど、10月に発売されるSWITCHのtomad × Yakoのネットレーベル対談企画にて、

『そこはMaltineと分解系の方向性の違いだと思う。Maltineがその名前のもとにいろんなものがくっ付いていく空間を拡げていきたいというイメージがあるとしたら、分解系は、レーベルというよりは皆が集まれる掲示板というかハブになれればいいなと。』

という会話をしてる箇所があり、まさにその方向性の違いが今回の結果に繋がった気がする。そのへんの話しとかも色々したので、10月6日発売のSWITCH特別編集号「ソーシャルカルチャーネ申1oo The Bible」も気が向いたら買ってみてください。


すげえ宣伝くさいアフィリエイトお小遣い稼ぎみたいな〆になっちゃったけどキリがいいので今回は以上。

2012年9月21日金曜日

ネットレーベルにおけるユーザー重複の割合


ブログはじめる前からやってみたかったことが1つだけあって、それがネットレーベルのユーザーの比較。

なにかと雑誌やイベントで比較対象にされたり、「ネットレーベル」という括りでまとめられがちなマルチネレコーズ、アルテマレコーズ、分解系レコーズなんですが、じゃあ実際その対象としてどれくらいユーザーが被ってんのよ?って素朴な疑問が以前からある。
音としては特に分解系は前者2つとは違う傾向にあるし、マルチネと比較されることあるけどぶっちゃけそんなにユーザー被ってないんじゃない?とか思ったりしてる。

ユーザーとか言いつつ、ダウンロードしてる人のIPの割り出しとかは出来ないしめんどいので、日本のネットレーベルにおいてもっとも重要であり拡散システムに成りえてるTwitterのフォロワーで比較したい。

ぶっちゃけTwitterのフォロワー数ほど信頼性のない数字はないなとか個人的には思ってるけど。。鍵垢、サブ垢、リスト隔離、放置垢なんか合わせたら実際に自分のツイートを本当に読んでくれてる人なんて50%いるかも怪しいもんだと思う。さらに言えば相互フォローにおけるフォロワー1万人越えとか3割も読んでるのかすら怪しい。でも端から見ればフォロワー1万人だし、見栄えは良いし、プレゼン資料上の数字なんてフォロワー数しか見せないし、なんて便利な数字!フォロワー数!!

だいぶ脱線した。。そんくらい信頼してないし、もはやビジネスの指数に成り下がったTwitter。とはいえ、他に比較するものFacebookくらいしかないし、Facebookへの移行は国内レーベルはまだ全然だし、今回は目を瞑って比較してく。
ちなみにここまで読んだ人は分解系ファンページをいいね!してください。絶対です。

マルチネのファンページはどこ?って人、そんなもんはググってください。


前置きが長くなった、、、こっからが本題。
今回はtwtrfrnd.comというサービスを使って比較。アカウント名2個書いたら被ってるフォロワー数とか検索してくれる便利ツール。ちなみに自分は分解系の人なのでかなり分解系基準な調査をすると前置きしとく。

最初はマルチネと分解系。
分解系2480フォロワー、マルチネ3926フォロワーで被ってる人数は815フォロワー。



この被ったフォロワーを多いと見るか少ないと見るかは微妙なところ。。個人的には思ってた以上に少ないと思った。

次が分解系とアルテマ。
分解系2480フォロワー、アルテマ1983フォロワーで被ってる人数は753フォロワー。



ん〜、まあこんなもんかな。大方予想通り。

最後がマルチネとアルテマ。
マルチネ3943フォロワー、アルテマ1983フォロワーで被ってる人数は903フォロワー。



分解系よりは割合多い、分解系よりもアルテマ・マルチネのほうが親和性やっぱり高めか。
アルテマの場合、割と相互フォローが多めだったりというのも多少影響しているかも。

おまけでマルチネとvol4でやったら凄い結果になった。
マルチネ3943フォロワー、vol4 798フォロワーで被ってる人数は530フォロワー。



ネットレーベルはまとめてフォローしてる人いるし、多少は被るけど、個人的には思ってた以上に被りが少ないなと思った。

それ以上に面白かったのはエレクトロニカレーベルでの比較
分解系とGo-qualiaがCDをリリースしてるWEGのレーベルVirginBabylonRecords。
分解系2479フォロワー、VBR2113フォロワーで被ってる人数は389フォロワー。



次が分解系とPROGRESSIVE FOrM
分解系2479フォロワー、VBR2940フォロワーで被ってる人数は308フォロワー。



正直、想像以上だった。驚異的な重複率の低さ!!絶対にネットレーベル同士よりも重複する割合は高いと思ってたので、個人的には面白い結果。

こういう数字持ち出して割合出したり、分析したりってネットレーベルにおいて野暮だとか思われる可能性高いけど、どういうアプローチするべきかとか諸々見えてくるし、自分は数字で客観視するの好きなので、思想家なtomadや、ケツにラフレシアを飼う汁会得とブッダの教えを地元札幌で説くボロ法師が織りなすアルテマ教団(@tatsuhico氏から引用)や、メジャー感あるマージナル社長とかがいる中、こういうことする奴が一人くらいいてもいいかなと。
まあフォロワー数とかでそのレーベルが良いとかじゃないし、今回のはあくまで参考としてのデータ出しです。
(59さんはこういう記事あんま好きじゃないかも。。わからないけど。)

あとこの記事で書いてる各レーベルフォロワー数は2012年9月21日時点で、今後変動するということも注意書きとして追記しとく。

たぶんこのフォロワー比較記事、次のポストでまたやるかも。レーベルオーナーとレーベルの比較とかで。以上。

2012年9月17日月曜日

ブログはじめました

25歳を越えてからいろいろ考えることは楽しくなったけど、やたらと物忘れしたり、やたらと「あれ?おれさっきなにしようとしてたっけ?」みたいな記憶障害が起きるようになった。
そんでもって流行りの140文字じゃまとまんねえよ!みたいなことが増えてきた。

なので、140文字という原稿用紙半分にも満たない情報量が謳歌する今だからこそ、大学の卒論以来とは言い過ぎなものの、原稿用紙一枚分以上の情報量を書こうと思い立ち、ブログはじめてみる。

まあたぶん30越えてくらいからこのブログも「mixiの過去の日記が痛々しくて見れない...」みたいなただのサーバー上のゴミデータな黒歴史と化すと予測されるが、そのへんは顧みず思ったことや、気になったことを書いていくよと未来の自分に記しとく。

こんなどうしようもないメモなので、自分以外は見てないと思われるが、一応記録として現時点での自己紹介をしておくと、flapper3 inc.というデザイン会社で生計を立て、分解系レコーズというネットレーベルを趣味でやってる人です。あとVJとかDJとかイベントオーガナイズとかもしたりしてる。

そんでブログの内容に関してはたぶんネットレーベル周りのこととか、メディア系のこととか、音楽のこととか、イベントオーガナイズのこととか、そのへんに関する駄文と全くまとまってない考察をダラダラと書いてくと思う。もしかしたら気に入ったリリースとか、DJで使ったセットリストとかも自分のあやふやな記憶力を助けるために書くかも。ついでに言うと更新頻度はクソ遅い上に不定期だと断言する。

以上ブログはじめました